第13話 さねまさ

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──【お前も聞いたらええ。彼女に。それは、興味があるというアピールにもなる。ただ、聞く質問は気を使え!】 ──【それは、視点がちゃう。知ろうとする。相手を。何に喜んで、何に怒って何を思うか。まぁ、そんなんの繰り返しやな。最終的に“彼女がお前と同じ気持ち”になるまで。や】 SS0の言葉を思い出し 「彼女の事を知ろうとした。それに、彼女へのアピールにもなるかと質問した。……なのに……物凄く辛くなってしまったではないか」 SS0に、そう恨み言を言った。 【あのなぁ、あほか】 「僕があほなら……」 【ああ、賢い、賢い。おベンキョーにおいては。『聞く質問は気を使え!』ゆーたやろ? つまり、聞かんでいい事を勝手に聞いて、勝手に嫉妬してるんや、わざわざ】 「嫉妬……?」 【厄介やなぁ、人間て】 「随分と、苦しいものだな」 【それも、人間の醍醐味やろ。(AI)にはない。今日、良いこともあったやろ?】 「ああ、そうだな」 彼女の一つ一つの行動が、言葉が 僕を一喜一憂させる。 笑顔一つがこんなにも幸せな気持ちにさせる。 同時にその笑顔が僕だけに向けられたならと 独占的な欲に支配される。 人間とは……実に厄介なものだ。 自分の感情に、自分でコントロールが出来ない。 これすらも人間である醍醐味なのだろうか。
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