第三食・―デザート・ドリンク―

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 酷く興奮する。  どうしてだろう。主人が満足してくれたから? それとも、最高の食事を用意出来たから?  何にせよ嬉しい。  ――ねぇ。もう、機は熟しただろう。  主人が私に触れる。  目が見えない事を配慮してだろうか。つ……と手に触れると、主人の胸まで導かれる。  ――大分熟したようだ。……なぁ、そろそろ食べておくれよ。  嗚呼。そうか。もう、良いのか。  力強く主人の手を握り返したところで、視界が回復する。  薄ぼんやりとした感覚から、徐々に戻っていく景色、そして目の前には、狂喜に満ちた主人の表情。  頷いた。  了承した。  はじめから、その契約であった。  だから主人に仕えていた。  だから主人を敬愛していた。  ……だから、主人に最高の手料理を、惜しみなく手配していた。  早速取りかかろう。  決意からの実行は、なるべく早い方が良い。  “命”を料理するのだ。  だいこうぶつは、ソテーにしよう。
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