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「ふぅー」 湯船に浸かると、溢れたお湯がザバンと流れ出した。 静かなお風呂に、ギーッ ギーッというコオロギの声がよく響いている。 リラックスしていると、昼間の奇妙な出来事が脳内に甦ってくる。 1度目はアイスの棒を返しに来たとして、2回目は何の為に現れたのか。 「もう、会わないよね」 というか、怖いから会いたくない。 「・・・居ないよね」 ふと頭上の窓が気になって振り返る。 怖いことを考えると、お風呂ってどうしてこんなにも怖い場所になるのか。 「あがろ」 いつもはもう少し入っているが、今日は早々にあがることにした。
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