友明

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「あれ?亜子だ!」 二つ目の鳥居をくぐった所にある狛犬の影から友明が顔を出した。 いつもここには誰も居ないのに、どうして友明がいるんだ。 慌てて踵を返して、来た道を戻ろうとするが、友明がしつこく着いてくる。 「おい、何でいっつも逃げんだよ」 ほぼ走っているともいえる程の早歩きで逃げる私を追い抜いた友明は、「おい!」と行く手を阻んだ。
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