群青の空

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駄菓子・雑貨屋 タケちゃん。 ここは子供にとっては宝の山だ。 毎日の楽しみの1つでもある。 腰の曲がった老女が店の奥の畳に座り、なかなかの音量でラジオを楽しんでいた。 「先に買うもの決めてから開けなさい」 私がアイスの販売ケースを開けるやいなや、すかさず言った。 「もう決めてるよ。ほら閉めた。タケちゃん。これ、ちょうだい」 バニラ味のホームランバーを見せると、「あんたはいつも偉いね」と笑顔になった。 「10円だよ」 「はい。ここ置いとくね」 ポケットに入れていた10円を、タケちゃんの居る和室の入り口に置き、店を出た。
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