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第3話 おれ、猫
気づいたら俺の視点は変わった。俺のいた仏壇を眺める視点。座布団の感触……おおっ、手、足……俺はスケキヨに乗り移った!そんなことできるかなーって思っていたものの。簡単にできるのか。それわかってたらやってたのにな。
おっと、それよりも三人のいるダイニングに行こう……。
こう、スタスタスタ……四足歩行なんてしたことないから、て意外と歩けるもんなんだな。
と見上げると、おっ、ミニスカ三葉……黒いレースの下着が……
「あら、スケキヨ。あなたはこっちに行ってなさい。お客様来てるから」
俺がスケキヨてつけたら三葉は嫌がった。でもまぁなんとかスケキヨで通っているようだ。
三葉……俺はその二人に会いたいんだ、いやその前にお前に一度抱き上げられたい……。
ヒョイっと簡単に持ち上げられる。生きてた頃は……俺が抱き上げて……でも最後の方は介護してもらって…こんな華奢な体で……。
細く白い腕で抱き上げてくれた。……三葉……久しぶりの感触だよ。
「あ、可愛い猫ちゃん……スケキヨって言うんですか?変わった名前。」
悠子が興味を示してくれたぞ!やった……。そうか、悠子にはスケキヨって言われてもわからないか。湊音がスケキヨの頭を撫でてくれた。
て、お前じゃなくて悠子に撫でられたいのだが……俺は湊音の頭を撫でたことがあった。
湊音が俺の生徒でまだ高一だったかな。いきなり金髪にしてきたんだよ、あいつは。
生徒指導の先生に殴られとったわ。流石にひどいなぁって俺は金色に染まったあいつの頭を撫でた。
「なんかスケキヨちゃん、お目目がうるうるしてて可愛い……」
いろいろ思い出したら涙出てくるのだがスケキヨの体の構造上、ボロボロとは泣かないようだ。
「悠子ちゃん、抱っこしてみる?」
おお、キタキタキタ!!!悠子の笑顔が近づいてきた……
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