魔闘士さまは非番の時にいつもイチャついている4~Heat!~

10/42
前へ
/42ページ
次へ
「ヴァフィラ、いろいろと尋ねたいことがある」 「ヴーヴェスでは気の毒したな、ライファ」  先ほどまで、会議の主題の中心にいたライファ。  カーラーンからその地を、大切な仲間を守りきれなかった自責の念からか、終始押し黙ったままだった男を、ヴァフィラはいたわった。  人一倍正義感の強い男だ。さぞ辛い思いをしたに違いない。  だが、ライファは思いのほかさっぱりとした顔つきをしていた。 「彼らの死は、決して無駄にはしないつもりだ。今の俺は充分気が満ちている。心配ご無用」  凛と前を向いたまなざし。  さすが若き猛虎と呼ばれるだけはある、とヴァフィラは改めてライファを見直した。  しかし、その凛々しい顔が、ふと緩んだ。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

92人が本棚に入れています
本棚に追加