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長い長い会議はようやく終わりをつげ、それぞれがそれぞれの場所へと散ってゆく。
ライファはルドーニに、いたずらっぽく片目を閉じて見せた。
やはり思った通り、心ここにあらず、といった状態だったようだ。
ルドーニはやれやれ、とため息をつき、ライファの額を小突いた。
「まったく。一体何を考えてたんだか」
「すまん。助かった」
「どうせ、今夜の献立の事でも考えていたんだろ?」
だが、その言葉にルドーニはうんとは言わなかった。
「そんなくだらないことではないぞ。俺にとっては非常に重大な事を考えていたんだ」
「ほう。何だ、それは」
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