俺にとってはギャルゲー

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デート中にも関わらず思考がトリップしていた。 呼びかけてくる咲夜の声で我にかえった。 今だって「鴒二様、どこかお身体の調子が悪いのですか?」と心配した風に首を傾げてたずねてくる。 今までの事を思い出していただけなんだけどな。 咲夜、お前が可愛すぎて見惚れていた。と伝えれば椅子に座り直し耳まで真っ赤にして俯いてしまった。 勿体無い、その可愛い顔をもっと見せてくれ。という意味を込めて頬に手を添えてこちらを向かせる。 可愛すぎるだろ、、、食べてしまいたくなるくらいに!! まぁ、そのようなことはしないがな、、、 「恥じらう姿も可愛いな」と言って優しく手を滑らせ頬を撫でると今度は口をパクパクして視線を彷徨わせ、微かに震える声で吃(ども)りながら「人前です!恥ずかしいのでヤメテクダサイ」と最後はカタコトで言ってきた。 「可愛いお前が俺のモノだということを周りにわからせるためにわざとやっている。可愛い顔を俺以外には見せたくないが、不快な男たちの視線を感じてな、、、」すまない。ただの独り善がりな嫉妬、ヤキモチだ。と続けておいた。 キャパシティを越えたのか顔を真っ赤にし涙目で俺を見つめて固まってしまった。そんな咲夜に蕩けるような甘い笑みを向けて見つめ返した。 周りから見ればただのバカップルだろうな。 狙ってやってるけどな。 ふふ。とニッコリ笑って、咲夜には見えないように周りには凄い冷たい視線を投げると、気まずそうに顔を背けるもの、足早にその場を去るものなどがいた。 呼吸するかのように歯の浮くような台詞がポンポン出てくる。多分、イケメンだから許されるんだろうな。これ、ブサイクがしたら殺られるヤツな、、、 現在進行形で黒歴史を刻んでいるが、瑣末ごと。 俺は咲夜と結婚し幸せな人生を死ぬまで過ごす! 俺、命名「咲夜ルート」を必ず死守してみせると決めた。 婚約者溺愛してます。ヒロイン要りません。 願わくは学園に来ませんように。と快晴の空を仰ぎ見た。 *
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