婚約者が天使すぎる

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婚約者が天使すぎる

さて、今後どうするべきか思考を巡らせようとしていると扉が開いた。 伊集院家に遣えている医師と咲夜だ。 起き上がっている俺に駆け寄るなり「お加減はいかがですか?」、「苦しいとか痛いとかはありませんか?」、「起き上がって大丈夫ですか?」など矢継ぎ早に質問してくる。 こちらが可哀想になってくるくらいに泣きそうな顔で。 大丈夫だから落ち着くようにベッドに座らせて背中を撫でてやる。 そういえば、こんなことした記憶が無いな。と思っていると、咲夜もなのか赤面している上にビックリした顔をして俺を仰ぎ見る。 初めて見たな。記憶を掘り起こしてみても赤面した顔はもちろんだがビックリした顔も見た事はなかった。 あまりの可愛さに抱き締めたくなったが、思いとどまる。 鴒二様。なんて顔を赤くし困った顔になった時にはキスしたくなったくらいだ。 今までの俺の咲夜への態度でそんなことをしてみろ。 この学園の理事長で咲夜の祖父、嬰慈に社会的に消されてしまうわ! 全ては咲夜への態度を改善し、周囲の俺への評価などを上げてからだ!と決意を新たにする。 取り敢えず、婚約者を溺愛しても良いですか? *
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