9人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
今思えば、結果は目に見えていた。
ぽっと出の奴が、経験値が高く、数々の激戦を繰り広げてきた漢たちに勝てるわけがなかった。
いとも簡単に負けてしまった。
給食で沢山飲むのは諦めざるを得ないと思い、それ以降参加しないと決めた。
牛乳にたどり着くまでが険しすぎる。
余談だが、牛乳を飲みたい人がいないとき、七つから九つも飲んだ猛者もいた。
腹がすぐぴーぴーになる私は想像しただけでトイレに駆け込みたくなる。
ある日のこと。家に帰って冷蔵庫を開けると、牛乳があった。いつもはその隣の麦茶を飲むが、今日は牛乳だ。
……ん?
パックを持ってすぐ、違和感を感じた。
パックのジュースを持つと普通液体を感じるが、その牛乳パックは違う。
弾力があるのだ。
『腐った……乳……固ま……』
私はあの情報を思い出した。
最初のコメントを投稿しよう!