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深い森の中なのに、その場所だけぽっかり空間が空いていた。
不思議とその場所だけ木が生えていないのだ。
そのため、暖かい日差しがふりそそぎ、色とりどりの花が咲き乱れている。
空間の中央には少女が眠っている。
白い口髭を生やした小さい老人が言う。
「さぁ王子、白雪姫に目覚めのキッスを」
王子は老人に促され、眠る白雪姫に近づく。
夜の闇のような黒い髪
雪のような白い肌
そして、
「姫、顔色悪っ?!」
血の気の失せた
紫色の唇
「王子、白雪姫は死んでなどおりません。
魔女の呪いで眠っているだけです。
王子?!どこへ行くのですか?!
本当に死んでないんですよ?!」
end
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