再会

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ナレーションや構成を話し合っていたら 外はすっかり暗くなっていた 『もうこんな時間だ…そろそろ』 健太が時計を見て、荷物をまとめはじめた 『あっ、夕飯食べて…いく?』 健太に帰ってほしくなくて、つい言ってしまった 『マジで?いいの?』 『ほら…昨日も奢ってもらったし お土産も、もらったし…』 『ははっ、そんなことはいいけど 食べていっていい?』 『うん、冷蔵庫にあるもので 適当に作るから、大したものじゃないよ』 確か、作りおきして 冷凍してある、きんぴらごぼうがあったな 炒飯ならできるかな? 『うまっ、炒飯パラパラじゃん きんぴらもいいね』 炒飯を食べている健太を見て、思い出して しまった 『健太、中華料理屋さんでバイトしていたから 炒飯出したのは、失敗だったよ』 あのアパート近くの、御夫婦でやっていた 中華料理屋さん あそこの炒飯、すごくおいしかった 健太も、時給というより お店の人の良さと、まかないのおいしさで バイトしていたもんな 『アパートの火力で、ここまでパラパラ炒飯に するの、すごいよ綾』
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