始まりの終わりか、終わりの始まりか

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 しかし、そんなアリエルの想いを知らぬティアラにとっては、未だにアリエルは〝大事な親友〟と言う位置付けにある。  アリエルが、よもや『自分を憎んでいる』なんて露ほども思ってはいない、想像すらしていないのだろう。………だが、それもそのはず……… -何故なら、ティアラはアシュレイの〝自分  への想い〟を知らないから-  接点らしい接点さえ持たぬアシュレイが、まさか自分に恋い焦がれているとは夢にも思ってもいるまい。………いや、アシュレイのティアラへの想いは〝恋情〟を超えた〝愛情〟レベルだ。  およそ〝住む世界が違う〟と言うのに。それとも、違うからこそ惹かれるのか。数多の戦を経て、血に塗れた自分と対極の位置にいる、清らかで穢れないティアラ。  女神の如き美貌と慈愛。触れることはおろか、想いを告げることさえ赦されない、とわかりきっているのに………。  血に濡れた手を持つアシュレイが、ティアラに触れたら、ティアラが穢れてしまう。  ティアラは『神に仕えし巫女』だ。そんな彼女を自分が穢すなど、もっての他だ。アシュレイ自身とて、そう理解している。
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