需要と供給

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その日は急に生理になり、重たい腰と残業確定な仕事量にうんざりした気持ちでトイレに向かっていた。 『………あれ、絶対別れるよ。』 給湯室から、女のクスクスと笑う声が聞こえて 思わず足を止めた。 紫だ。 『宇木くんずーっとスマホいじってるし 彩はそれをだんまりで見てるだけ。 会話ゼロだよ? 耐えられなくない?普通。』 『確かにむりー。』 『完全に冷めてるねー。末期だ。』 ケタケタと笑ってる声も聞き覚えのある声。 やたらと私ばかり仕事押し付けられると思ったら みんなこんなところでサボってたのか。 『でも良かったじゃん。 紫、ずっと宇木くん狙いだもんね?』 『まーね。』 『さっさとフラれろっての。地味女。』
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