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『真柴君てあんまりごはん食べない人?』 『え?』 隣に座ったセミロングの女の子が首を傾げた。 『食べたいの無いの?ここ、お肉が美味しい店なんだよ。牛を一頭買い取ってお店で捌いてるらしいよ。だから安くても美味しいんだって。』 『へぇ。そうなんだ。』 『あ、このハンバーグとか頼んじゃう? はんぶんこしない?』 『ハンバーグ好きなの?』 『……やだ。なんか私、食いしん坊みたい?』 『かわいいよ。』 『もう!真柴君ったら!』 興味ない人間相手の会話は楽だ。 喜びそうな言葉を吐いておけばいい。 穂高の様子が気になって視線を外すと 偶然穂高もこっちを見ていた。 目が合うと、条件反射なのか ニカッと笑ってきた。 手にはメニューを持って。 よく食べるなぁ。穂高は。 俺も穂高みたいに満腹まで食べてみたい。
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