無垢な光に寄り添うのは牙を隠した獣

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まぁ実際、接してみて一ヶ月足らずだが出ていきたくなる気持ちが理解出来た。 それと言うのも… ガシャーンッ!パリンッパリンッ 「…何か凄い音がしたな…」 「放っておいても大丈夫ですよ、白亞様。いつものことです。それより御召し物を…」 「篝さぁぁぁん!皿が割れましたぁぁ!助けて下さぁぁい!」 ここからキッチンまで割かし距離があるのに響き渡ってくる声に一度はシカトした俺の眉間に皺が寄る。 「篝…」 「あれは放置で大丈夫です。白亞様の御召し物が先です。貴方様がお風邪を引いてしまったら俺はあの方の息の根を止めなくてはいけなくなります」   白楼様には笑みを浮かべて俺は彼の服を探し始める。
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