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無垢な光に寄り添うのは牙を隠した獣
信頼していた親友だと思っていた奴に裏切られ、借金のカタに闇オークションへ俺は売られた。
とんでもない変態か頭のイカれた奴が俺を買うのだろう。
惨たらしく殺されるか…薬付けにされるのか…
しかし、ろくでもない未来しか待っていないのなら…いっそ舌を咬んで死んでやろうとさえ思った。
『2億8000万キャッシュで払う…い、いや…払うわ。お金ならあるの、釣り上げるなら受けて立つわ』
場に合わない凛とした声が会場に響き、俺はそちらに視線を向けた。
そこにいたのは年若い少女…
しかしその身なりは一目見て、裕福な生まれであることを示す一級品だ。
でも俺が惹かれたのは穏やかながらも強い意思の感じられる大きな瞳だった…。
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