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奏が、先に外に出た。
続いて、三鷹市の太宰治観光ガイドのおじさん。
「いやー。雨、大丈夫そうですね。
じゃあ、私についてきてください」
わたしは、奏とおじさんに続いて、一歩外へ。
小雨は降っていたけど、傘をさすほどでは無かった。
三鷹駅からすぐの、太宰治文芸サロン。
わたしが行きたいと行ったら、
「ふうん」
と、興味なさそうに外を見ていた奏。
でも、なんだかんだ、ついてきてくれた。
今日は、朝から曇り空。
「ここがね。山崎富栄さんの、部屋の窓です」
サロンを出てすぐ右側。
わたしは、思わず後ずさった。
生々しくて。
まさか、こんなにきちんと残ってるとは知らなかった。
ガイドさんが、山崎富栄さんの部屋の内部写真と
ポートレートを見せてくれた。
「綺麗な人・・」
思わず声が出た。
「へぇ」
奏も、少し興味があるように覗き込んでいる。
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