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終章(エピローグ)
瑞夏ちゃん、元気ですか。
ここでの名前は違うみたいだけど、私は文章の内容から瑞夏ちゃんだと確信してます。
……だって、音楽の趣味も、食べ物の好みもまるっきり瑞夏ちゃんなんだもの(笑)
他人のふりしてネットに書きこんでるのはきっと、私たちに無事なことを伝えようとしてるんだよね?
あなたが私たちの前から姿を消した時、正直、水臭いなって思った。色々あったことは想像がつくけど、寂しい気持ちにさせられてちょっと恨んだりもしたんだ(怒)
……でもね、もし瑞夏ちゃんが明るくなってまた戻ってくるんだったら、それでもいいって思ってるんだ。
瑞夏ちゃん。旅に出たのは、戻ってくるためなんだよね?私は勝手にそう思っています。
瑞夏ちゃんが帰ってくる日まで、私もイットモさんも、事務所のみんなと一緒に夢を追いかけ続けます。一回り大きくなってまた、同じステージに立つ日を夢見て、ね。
私は最近よく『メアリーシェリー』を初めて見た時の事を思い出します。瑞夏ちゃんも、他の三人もすごくキラキラしてて、全員が音楽を楽しんでるって感じだった。だから、一日も早く戻ってきて、もう一度あの、キラキラした姿を私に見せてね。
私は、その日が来るのをみんなとここで待っています。
『メアリーシェリー』の音楽を聞きながら。
瑞夏ちゃんの笑顔を思い浮かべながら。
――ずっと。
〈FIN〉
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