へんてこな両想い*R.18

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荒々しく侵入した熱い舌は、それ単体の生き物のように動く。けれど優しく、青空の小さい顎に生えた歯列をなぞった。 「んっ...」 実はキスが初めてな青空は驚いた。いわゆる“でぃーぷきす”が、こんなに気持ちいものだったなんて。下腹部がジンと疼く。 反応した青空に海人は内心喜び、奥に引っ込む舌に自分の舌を絡ませた。上顎の少しくぼんだ所を撫でて、また舌を軽く吸う。青空の腰はもう砕けかけていた。 「はぁッ、ま、まっ...ふむっ...」 青空は上手く息をつぐ方法が分からなくて、ほんの少し口が開く隙を見て、海人に少し待ってとお願いしようとするが、荒々しくまた唇を塞ぐ彼に言葉が飲み込まれてしまう。目を見れば、と思い覗いたその瞳は、普段の様子からは想像もつかない獣のような光を放っていた。恐いのに、その視線に釘付けになって、かっこいいと思ってしまう。
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