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海人のキスに翻弄されながらも、彼の胸に両手を叩いていた青空だったが、痺れる下半身と酸素不足に溺れて抵抗も疎かになってくる。
いつの間にかベンチに片膝を付き、青空の首に手を回して頭を掻き抱いている海人。思っていたよりもずっと柔らかい青空の唇や、まだ甘ったるい口の中に更に興奮している。
とすとすと胸を軽く叩くくせに、舌で弱いところを撫でてやるとすぐ反応して、浴衣をぎゅっと掴んでしまう彼が可愛くて仕方ない。
この姿がもっと見たくて唇をほふっていたら、青空がくったりとしてきた。あわてて唇を離すと、彼は一生懸命息を吸う。
「ごめん」
まさか息の仕方が分かってないとは思っていなかった海人は我に返って申し訳なさそうに謝る。潤んだ青空の瞳が海人を見つめた。
「き、きすっ...はじめてっ、だったのに...」
息も絶え絶え訴える青空は愛くるしいの一言で収まらないいとおしさだった。
(俺が青空の初めて?)
経験が無さそうだとは思っていたが本当にそうだったとは。海人は嬉しくなって思わず青空を抱きすくめる。
「ほんと可愛い」
「うぅっ...可愛いっていうなぁ...」
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