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「あっ、嫌だったならいい!ごめん!」
焦って謝る青空。断られるのが怖かった。だったら先に自分から引き下がった方が気持ちがまだましだ。
しかしそういっても海人は固まったまんまだった。どうしてしまったのかと心配になる。
「あ、断りづらいよな、今のはなかったことに「行きたいの」
「え...?」
「俺と、行きたいの、夏祭り」
相変わらず単調な口調だが、海人は青空に確認した。彼はハテナがでないほど抑揚がないのだ。
「う、うん、だから誘ってるんだから...」
どぎまぎしながらも返した青空。どういう意味で聞いてるのかよくわからない。
「いいよ、行こ、夏祭り」
海人は、2人で、って付け加えて、また動き出した。青空はアホなのでしばらく状況が掴めなかったが、とりあえずOKしてもらえたことにすごく喜んで、今日はこのあと返事してもらえなくてもいいやって思った。
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