う○こしていただけなのに

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「ただいま……っと、あれ?」 帰宅したサトシは、無人の部屋の静けさに戸惑う。 いつもならマユミがキッチンにいて、できたての食事を用意してくれているのに。 給湯器の操作パネルを見ると、風呂も沸いてないようだ。しかし、食器は食卓に並んでいる。 食事の準備はできているようだった。 「珍しいな、こんな時間に……出かけたのかな」 やることやってから出かけろよと思った瞬間。 「いるわよ」 突然の低いささやきに飛び上がったサトシの首に、白く細いものが巻きつく。 「!?」 苦しさとかすかな痛みに何が起こったと硬直するサトシは背中をつき飛ばされて床に倒れこんだ。そこへ馬乗りになったマユミが、後ろ手にした手首を硬い何かで固定する。 「──マ、マユミ!?」 「お帰りなさい」 「じゃなくて!! これ何の真」 「ああ、これ」 サトシの両足首も結束バンドで固定して立ち上がったマユミは、にっこりと笑った。 「晩ごはんよ。あなた」 キッチンへ向かうマユミを凝視していると、首をぐいと引かれた。 「窮屈な思いさせてごめんなさいねー。だってこうでもしないと、私の出すご飯をちゃんと味わってくれないから」 いつも調味料ばっかりかけるじゃない、と続けるマユミは、サトシの首の結束バンドにかけた犬用リードの持ち手を水栓金具に引っかけた。
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