衝撃

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ドンっ! いきなりぶつかったその人は、とてもいい香りが漂う人だった。 香水‥かな?とってもいい匂い。 「あ痛た‥」 腰の辺りをさすりながら彼女は聞いてくる。 だいじょうぶ?ゴメンね。 少女ドラマか恋愛ドラマか‥ひと目で恋に堕ちた瞬間‥。 彼女への想いは跳ね回り、天へと昇る、地を駆ける。 こんな事は初めてだ‥こんな気持ちは生まれて初めて。 恋しい? 愛しい? ぶつかりキッカケではじまった友情。 もう2年になるのかな。 彼女は知らない‥この「好き」と言う感情を持っていることを‥ 私が持っていてると言う事を。 ただの女友達と思っている彼女。 紅いルージュをキリリと塗って、たなびく髪を束ねていざゆかん。 今夜、秘めた想いを告白するつもり‥受け入れてくれるのか‥くれないのか。 どちらにしても‥私の衝撃、彼女の衝撃。 そう‥愛の衝撃。 そういえば‥彼女の香水の名前‥タンドゥルプワゾン。 優しい毒に冒される‥それもまた、衝撃。
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