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影から書く
「夏のまぶしさや暑さを描くのなら、光の方から書くな。影の方から書け」
この文章は、遠藤周作の『十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。』という本の一節です。
すいかさまに、この一文を教えていただき、感銘を受け、本を購入して読んでみたんです。そうしたら、この文章の深さに打ちのめされました。
引用のルールに従って、一部を紹介します。
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つまり夏の暑さを描写するのに、「太陽がギラギラ」とか「樹木がまぶしく」とかいう表現は、誰もが使う手アカによごれた形容です。(略)むしろ、そういう場合は、太陽の光には触れず、白い路に鮮やかにおちた家影、暑さの中で微動だにもしない真黒な影を書いた方が、はるかに効果的なのです。
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遠藤周作先生、深イイことを言うじゃないか…!
感動した私は、さっそく試してみることにしました。
(続く)
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