WING

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 今日が一歩?まさか!? 「そうだよ。気づいたみたいだね。今回の銀行強盗。私たちヤタガラスの犯行だよ」  信じられなかった。それはつまり、この犯罪に兄貴が関与しているということだからだ。 「さあ、時間がないんだ。君をお兄様のところへ連れて行ってあげよう」 「断る」  僕は即答した。そりゃそうだ。犯罪者の一員になれと言われて、はいはいと行くわけがない。そもそもこんな奴の言うことを信じる根拠がない。兄貴の名を語り僕を誘惑しようとしているに違いない。 「まあ、いい。また、来るよ」  そう言い残すとイズミは飛び立った。僕にはそれを追いかける気力も力も翼もなかった。  その後、ミドリがやって来て僕はこっ酷く叱られた。  この日、銀行強盗を起こした2人を捕まえることはできなかった。銀行には足が三本生えたカラスのイラストがあり、この事件を組織的な犯罪として捜査本部が設置された。  SFTは取り逃がした責任を押し付けられ世間からバッシングを浴びた。
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