カネ

1/21
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/74ページ

カネ

 ヤマダヒロシ展覧会爆破事件から2ヶ月が経過した。ミドリは現場復帰をしバリバリと仕事をこなしていた。 「タケル!この前の議事録早く提出しろ!」  朝からハジメの怒号がこだましている。 「はい!ただいま」 「タケル!なんだこの資料。誤字脱字だらけじゃないか!やり直せ!」  イアイも声を荒げる。 「すみません。すぐに修正します!」 「大変そうだねー。まあ、手伝わないよ。俺は」  僕の様子を見たノムラが僕を茶化す。 「あなたはあなたの仕事をしてください」  冷静なマキシマの言葉にノムラは小さくなって自分のデスクに戻っていった。 「ユイさん。これ、コピー取っておきました」 「おお、ありがとう!気がきくねえ」  ユイとミドリのやり取りを見たハジメがこちらに視線を向けている。僕は嫌な予感がして小さくなる。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!