懐かしのフウちゃん

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港区 6月28日 12歳の孫に話しかける。 「 おばあちゃんが5歳の時のことなの。 月に2〜3回、私はおじいちゃんのお店に母に連れられて行ってた。 母の実家は街の中にある大きいくだもの屋さんで、私の母は自分がお嬢様育ちなのが自慢だった。 私は毎日のように両親から怒鳴られて殴られて蹴られていたけれど、おじいちゃんの家に行くと母は殴らなかった。」 「 おばあちゃんの両親が殴るの?」 孫のルクレツィアが驚いて聞く。 「 そうよ。 あなたのパパとママは大丈夫ね。」 「 うん、凄い優しいよ。」 「 良かったわ。 私は子供のころ大変だった。 夫と結婚するまで、いいえそれから後も大変だったの。 まず私が5歳の時のことを話すね。 母親の実家は街の中にある大きなくだもの屋さんで とても裕福だった。」
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