懐かしのフウちゃん

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BGMも何も無い静かな本屋さんの中で大きい男が自分のオチンチンを出して激しく握り潰している音がするのに、私の顔の真横でしてるのに誰も来ない。 私の欲しい絵本と家のいたるところにたくさんある大人の女の人のハダカが載った本が置いてある。 ここは街の真ん中の大きな本屋さんなのに。 この男のものは私の父親のものとは色も形も大きさも匂いも違うと思ったとき、動かす手のスピードが倍くらいになった。 男の目を見ると、顔を真っ赤にしてハアハアしている。 この男も私のお父さんのように私の頭をつかんで、私の口の中にそれを入れるのかなと思った時に私は、自分がどこもつかまれていない事に気がついた。 細い目を見つめたまま私は自分の右足を右側に1歩ふみだして、そのまま入り口へと歩いた。 出口のところにレジがあるけど、いつも誰も買ってないのにその時はお客様がいた。 本屋さんのおばあちゃんに何か言われるかと思ったけど、お会計で忙しくて私の方すら見ない。 私は男がそこにいるのを見て、そのまま店を出た。
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