4人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなサマー、こんなザマー。
夕焼けだ、夕焼け。
バンドでセッションをした後、街に出た自分たちを包む夕暮れ。
夜の場合もあるが、灰のように赤い景色が好きだ。
あの時の情感、アレはなんだ、寂寥感か。暮れ感。
たとえ夏じゃなくても夏を感じるあの口惜しいまでの熱気。
――アスファルト上のミミズのように。
――井上陽水の詩のように。
――腐らせた野菜を包むゴミ袋のように。
――大島弓子の絵柄のように。
先立って先立って。そんなに先急ぐから枯れ落ちていくのに緑の葉っぱ。
除草剤べとちゃんが如く。枯れ落ちるのは訓練されたドクちゃんだ。
脳と身体が鬼ごっこ。先立った半身を追いかける夏休み。
髄液が沸騰しちゃった記録的夏休み。早く捕まえないと腐っちゃう。
防腐剤は子宮内では生成されません、社会を生き抜いて添付しましょう。
そんなサマー、こんなザマー。
最初のコメントを投稿しよう!