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翌朝、昨夜は温泉旅行のプランをいろんなサイトを見比べながら遅くまで練っていたので、2人とも寝不足な状態で揃って登校した。   学内の掲示板に立ち寄り、今日の休講情報を確認してから1限の講義が行われる教室の前まで行くと、普段より教室の中が騒がしいことに気がついた。 「おはよー、何なに?なんか面白いニュースあったの?俺まだ今日SNS見てないんだけど?」   健吾が少しワクワクした顔で教室の中心部へ問いかけると、教室内のザワつきは一気に止み、みんなが驚いた顔で私たち2人の顔を行ったり来たり見比べる。 「なんだよ、みんな揃ってそんなビックリした顔で。あ、なんかドッキリの計画中だった?」  健吾の問いかけにも無反応な中、悠太が恐る恐る私たちに問いかけた。 「え、お前ら、、大丈夫だったの、、?なんか、旅行の帰り道で乗ってたバスが崖から転落したって聞いたけど、、」
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