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親が沢山いた。それに、生徒も結構いる。私はふと横の方にマイクを持っていた生徒に注目してしまった。
その人は、あの山南さんだったからだ。学年カラーというものは無いが、山南さんは三年生だろうか。
その後ろには、近藤さんもいた。・・・ああいうやつをやるのは生徒会の人達だ。つまりは・・・生徒会の人なんだ。
生徒会は中学の頃、虐められているのを目の前で見ていたくせに助けてくれない。一番見向きもしなかった人達のことだと私の中では認識があった。
でも、今回はどうだろうか。ちゃんと・・・手助けしてくれるのかな。
一番前の端の席に座り直ぐに校長先生の挨拶が入る。校長先生はまさかの帝だった。だが、ライトが明るすぎて直視出来なかった。
もともとこういうオーラがある人なのかもしれない。人一倍輝いていた。
親たちがカメラを回す音が聞こえる。親がいない私には、全く関係はなかった。だが、少し胸がチクッとした。
今更どうとも思わないのに・・・。
入学式は退屈なものだ。ただ話を聞いて校歌を聞いて、一体なんの式なのだ。別にお祝いなんてしなくていいのに。
どうせお祝いする人なんていないのだから。
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