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100%悪いってこと
「将太。お前がでたらめをわたしに吹き込んだんだ。
100%、お前が悪い!
お前は人間じゃない!悪の化身だ!
恥を知れ!」
孫の昭二さんの不機嫌な声!
宮脇さん、オロオロ・・・
「このバカ!
昔から、わたしたちに迷惑かけることしかしなかった。
今度、こんなことしたら役員会にかけて解任するからね!
みんなお前ひとりが悪い。
わたしたちは被害者だから!」
戸田さんの怒りの叫び!
宮脇さん、グロッキー。しばらく立直れないみたい・・・
昭二さん、戸田さん、ぼくらに深く頭を下げて立ち去る。
「ちょっと・・・昭二兄さん・・・教子姉さん・・・」
宮脇さん、泣き出しそうな声で呼びかける。
「お前なんか知らん。ただの通りすがりだ」
「半径一キロ以内に近寄らないで!」
昭二さん、戸田さん、知らん顔で去って行く。
「待っておくれよ」
宮脇さん、あわてて後を追ってった。
ぼくと七草さん、ふたりで顔見合わせて・・・
ニッコリ笑った・・・
「すてきでしたよ。優馬君。
生きてる限り、ぜったいあなたを離しませんから・・・
あなたが大学卒業して塾を開くまで、わたし、きっと元気でいますからね。
優馬さんが、わたしのこと元気にしてくれるって、よく分かりましたから・・・」
七草さんの言葉・・・
そうなんだ・・・
ぼく、七草さんを守るんだ!
いつまでも元気でいられるように・・・
どうしたらいいのか・・・
いまからずっと、よく考えていくんだ!!
ぼくの大好きな人のため!!
「高城寺さん。ありがとう。大口の広告がとれたんだ。これでまた報奨金確定だな!」
獅子内さんの愉快そうな声が聞こえた。
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