100回悪口言われた気分!

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 『日下部という少年ですが、どういう人間ですか?  あなたのクラスメイトと聞きましたが・・・』  調べれば分かることだから本当のこと、教えてあげた。  勉強はフツー。『現代文』『古文』が得意だけど、他の学科はたいしたことないって・・・  わたしの言うことまちがってる?」  いいえ、別に・・・  「スポーツもできない。100メートル走で女子に負けるって伝えた。  体育の授業で、もし女子と柔道の試合やったら、全員に負けるって・・・  わたしの言うことまちがってる?」  ・・・いいえ・・・別に・・・  「友だちも少なく、数少ない友だちも、自分たちがもてないこと、一緒に慰めあう関係だって伝えておいた。  わたしの言うことまちがってる?」  あのう・・・いいえ・・・別に・・・  なにも異存ありません・・・  「そうしたら孫の昭二さんが声を小さくして・・・  『大事な話ですが・・・分かる範囲でいいんですが・・・  日下部という少年の家庭の経済状況は?』  君には失礼だとは思ったけど、どうせ調べれば分かるでしょう。  ハッキリ、  『あまりよくないと思います。  でも公立高校なので、卒業は問題ないと思います』 って答えておいた。  わたしの言うことまちがってる?」  いいえ、別に・・・  母も高校の費用は大丈夫だって言ってました。  でも大学の学費は公立でも高いから、どうしようかって・・・  とりあえずいまは、公立の大学をめざそうって相談してます。
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