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「そう、えらいわね。そしたらもうしわけないけれど、いりぐちのところに
あるきかいで、じゅんばんのようしをとってくれるかしら?」
そのやりとりをみていたぎんこうフロアがかりのおねえさんがももちゃんのかたをそっとさわり、
「あちらよ」
とやさしくゆうどうしてくれました。
そして、もういちどきいてくれました。
「きょうは、どんなようじできてくれたのかな?」
「あのね、おばあちゃんにもらったおこづかいをあずけにきたの」
さっきよりはおおきなこえでいえました。
「そう、よくいらっしゃいました。つうちょうはもってきましたか?」
「ううん。おとうさんがね、つうちょうをつくっておかねをあずけて
きなさいって。そうしたらりそくがついておかねもちになれるからって」
「そうなの。そしたらこのようしがひつようね。」
といって、いちまいのようしをきかいからとり、わたしてくれました。
「すこし、いすにこしかけてまってくれますか?
さんじゅうはちばんさんとよばれるから、そうしたらまどぐちに
いっしょにいきましょう」
「はい!」
げんきよくこたえたももちゃん。
(ぎんこうのひとはしんせつだな)とほっとして、いすにこしかけ、
さんじゅうはちばんさん・・とくりかえしとなえながらよばれるのをまちました。
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