後章

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「行こう」 ほの白い橋の(たもと)で、横宮さんが手を差しのべる。 水を踏むような一歩とともに、 私は頭上の川を見上げた。 淡紅(あわべに)色の帯の上を、 誰かが渡っていくような──、 ほんの一瞬、そんな光景が見えた気がした。 了
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