私が嫌いな愛崎さん

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私が嫌いな愛崎さん

四月。高校生になって二度めの春。 私は自分の新しい教室へと入った。 すでに中には何人ものクラスメイトがいて 同じクラスになったことを喜びあったり、自己紹介しあったりしていた。 少し人見知りな私は、ややうつむきながらその中を歩く。 黒板を見ると、クラス全員の名前が書かれた座席表が貼られていた。 『出席番号順に座ること』という注意書きも書かれている。 ーー出席番号。 私の名前は、愛崎(あいさき)トモ子。 今までずっと出席番号は一番だった。 だからこんなとき、すぐに自分の席がわかる。 どうせまた一番。 一番前の席だ。 「……あれ」
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