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1年後、とあるカフェ
1年後。とあるカフェ。
「久しぶりー。えー。この写真、おじゃるの今の恋人?え、でも話に聞く限りめっちゃいい人そうじゃん」
「のじゃの~。文を交わしてもなかなかに洒落が利いていて、いざ会って話をしてもなかなか話が合う。結婚を前提に交際しているでおじゃる。権力闘争当たり前の宮仕え、帰るとあのような嫁御がいれば、心穏やかに安らげる……のっ」
「まじかー。めっちゃ幸せオーラ出てるし!」
「姉御殿こそ、なかなかに活躍されているとうわさに聞くのじゃ」
「ほら、私家事苦手でしょ?でも、そういう方面に工夫してさ。最近は「スーパー御片付け術」「ずぼらご飯レシピ」が重版かかったんだ-」
どうやら2人とも悔しさをバネに頑張っているようです。どことなく病院にいたときと比べて、顔色も良いですし、笑顔も素敵です。
「やぁ、待たせたなぁ、2人とも」
ナチュラルに狼がカフェに現れました。
「キャー狼、久しぶりー!」
「久しいの~」
「いやいや最近忙しくて、すまん」
「そりゃそうだ。まさか、あの病室で狼が一番成り上がるとか」
「びっくりでおじゃる」
「いやいや……」
「今更謙遜してもねー狼。教育アニメ番組の声で大ブレイク!今度放送のアニメのヒロインの声、射止めたシンデレラボーイ!ん?シンデレラウルフ?」
「それをシンデレラの姉に言われるとか、なかなかに皮肉だぜ」
「いやいや、もともとの才でおじゃ」
「そーよね。狼がまさか、7匹の子ヤギをだました母親の声ができる才を伸ばして、人気声優になるとはねー」
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