お父さんなんか大嫌い!!

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再び一月後、先月と同じファミレスで娘と会う。 やはり娘はこの一月の自分の話ばかり。 私は笑いながら聞いていたが、娘は思い出したように唐突にこう言った。 「お父さんの家に行こう!」 私の返事を待たずに娘は椅子から立ち上がる。 「お父さん、早くね!」 どうやら拒否権はないようだ。 何にもないよと言っても娘はお構い無しだ。 そのまま、アパートまで歩いたが、ふと思ってしまう。 離婚する意味はあったのだろうか? 娘と離れて正解だったのだろうか? 会社を辞めた理由は何だったのだろうか? 口にしてはいけないと思いつつも、ふと過るのだ。 アパートに着くなり、娘は部屋に駆けあがり、真っ先に私の描きかけの絵をまじまじと見る。 その絵は娘を描いたもの。 少し気恥ずかしいが嬉しくもある。 「これ、私?」 そうだよと答えると娘は頬を膨らました。 「私、こんな子供っぽくないもん!ちゃんと美人に描いて!じゃなきゃ大嫌いだから!」 つい分かったと口に出してしまったら、娘はにんまりと笑う。 「来月はちゃんとモデルやってあげるから、ちゃんと美人に描いてね」 簡単に約束を取り付けられてしまったが、やはり嫌ではないものだから、分かったと言ってしまう。
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