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「──確か、二年の時の遠足だっつってたか……。水族館で、お前ら班が別々なのに班行動なんかそっちのけで二人仲良く手ぇ繋いで、くらげの水槽をキラッキラした目で眺めてたんだってな。それがやたらと印象的だったと……。そんな風に白川先生おっしゃってたぞ」
「……………」
「……………」
二人は、しばらく黙っていた。
そして──
「昔のことです」
そう呟いたのも、二人同時だった。
そのシンクロぶりに「ほら、やっぱり仲いいじゃないか」と加代子先生が冷やかすと、二人はムッとして目を合わせそうで合わせない。
すると、加代子先生はもう一度ため息をついて──。
「……なぁ、由良、莉羅」
改まってお嬢とリーダー、二人の名前を呼んだ。
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