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大いなるSAVE
ベルマークとは──商品のラベルやパッケージについているマークのことで、それを集めて学校などに持ち寄ると点数に応じた備品購入などにあてられる、教育基金助成票の通称である。
そのベルマークでクラス水槽を購入することになった十文字中学一年三組は、その日の学級会で早速水槽で飼育する生き物についての学級会議が行われた。
会議が始まるなり、一人の女子生徒が「はい! はい!」と挙手して意見した。
「私は、くらげがいいです。くらげじゃなきゃ嫌。くらげは海の生き物の中で一番綺麗で可愛いので、絶対にくらげがいいです」
彼女は、高飛車で高慢な立ち居振る舞いや縦ロールの髪型から“お嬢”と呼ばれているお嬢様系女子である。
それに対して、また別の女子が憮然とした面持ちでスッと手を挙げた。
漆黒のロングヘア、クールビューティーでしっかり者だと評判の彼女は、みんなから“リーダー”と呼ばれ親しまれていた。
「くらげは飼育が難しいので、私は断固反対です。大反対。私は、メダカなどの育てやすい生き物がいいと思います。私はメダカを推します。くらげを教室で飼おうなんて、無謀にも程があります。真面目に考えてください」
決然と反対意見を述べるリーダー。
それにお嬢はムッとして、もう一度挙手をし反論した。
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