電車

3/6
前へ
/13ページ
次へ
近くの踏切の音、話し声、足音全てがゆっくり聞こえた。 なんか、ときが止まったような感覚。 体がフワフワしている。 ファーン 電車の音を聞いたら元のスピードに戻った。 『なんだったんだろう』 その後もぼーっとしたまま電車に乗った 「✗✗ちゃん。これ落としたよ。」 「ありがとう。」 クラスの女の子だった。 電車の中もいつもと変わらない。 きっと自分もいつもと変わってないんだろうなと思った。 『ここに包丁とか持っている人がいたら殺してくれるかな。』 またそんなことを考えながら音楽を聞いていた。 いつも通りの電車。いつも通りの人。全てがいつも通りでつまらない。 『私が死んだら他の人はいつも通りじゃなくなるよね』 電車を降りて学校に行った。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加