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第六章 ホストクラブ初体験
「それにしても翔喜のヤツ、ムカつくなあ。」
ハルカさんはまだブツブツ言っていた。
「ホストがみんなそうやないとは思うけど、
あんな金が流れとるんやからな。」
確かに宇津井が他の女から搾り取った金も、
それぞれが身体を張って稼いだお金である。
そう思うとアキヒトも許せないと思っていた。
ふと見るとハルカさんがスマホをいじっている。
「何してるんですか?」
「初回体験コースがあるはずや、あったあった。
一人千円やて。行ってみよう!」
ハルカさん曰く、時間は現在ちょうど夜の7時。
ホストクラブは一部の開店時間らしい。
「男でもいいですか?え、大丈夫?じゃあ二人で行きます。」
電話を切ってハルカさんは、アキヒトにニヤリと笑いかけた。
「僕がおごるから、付き合ってくれるよね?ホストクラブ。」
本当のところを言えば、今からハルカさんをベッドに誘いたかったが
彼が何をする気なのかを知りたかったし、
男だらけのところにハルカさんを一人にするのは心配だったので
アキヒトは付いて行く事に決めた。
“それにしても俺たち、いつ<H>出来るんだろうか。”
ひそかにため息をつくが、楽しそうなハルカさんを見ていたら
「まあいっか。」と思うアキヒトだった。
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