14人が本棚に入れています
本棚に追加
私の住む町は特別なものは何もない地方都市。特別なものは何もないけど大抵のものはamazonにお願いすれば苦労せずに手に入る。一昔みたいにファッションや情報に飢えて都会に憧れたりもしない私たちは、おとなしくて、心が渇望するなみだを知らずに育った。
それはさみしいことなんだろうか。
お姉ちゃんの言葉をみていると暮れゆく1日を追い越すように前に向かって駆けていくことが生きるのに必要だと思えてくるのに、私は日陰からそんなお姉ちゃんを見ているだけの力しかない。
車も人も来ない道の赤信号。渡らずに、いつものようにFacebookを開きお姉ちゃんのページを見る。いくつか前の季節にとられたお姉ちゃんの写真が新しくポストされていた。すでに数件のコメントが記されている。
そして、いつも同じカバー写真。砂浜に書かれた「うみがある」海がある? 海ガール? 読み方すら私にはわからない。
最初のコメントを投稿しよう!