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しかも私の場合、苦手だからって話さない訳じゃない。社会人となると、そういう訳にもいかないので――最低限だけ話し、あとは相手の聞き役に回って会話を終える。おかげで、内心の動揺が顔や言動に出なくなったが、幼女からすればそれも頼もしいのかもしれない。
それにしても、前世を思い出すくらいの一大事って何だろう?
そんな私の疑問に答えるように、隣の男性が言う。
「イザベル。早く、お前の新しいお母様と妹に、挨拶を」
……ごめん、現世の私(イザベル)。多分、父親だと思うんだけど、私、この人と合わないわ。
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