第九章 壮絶な過去

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第九章 壮絶な過去

両手を縛られていたハルカは、 冷たい水をかけられ、目を覚ました。 気付けば道場の板張りの床の上に転がされている。 兄弟子は一人ではなく、10人以上は居た。 このまま殴られるのだろう。 ハルカは半ば覚悟して、歯を食いしばった。 命に別状の無いよう、出来る限り内臓だけは守ろうと思っていると そのうちの一人が 「こいつ、女みたいな顔をしてるから 付いてるのか確認せえへんか。」と言い出す。 何をされるのかと思っていたら、 そのままはいていたズボンとトランクスを、一気に脱がされた。 「何すんねん!」 ハルカが叫ぶ。 「生意気に意外と立派なのが付いてるやないか。」と そこを覗き込まれながら言われた。 当たり前だ、男なんだから。 「変態か、やめろや。」 ハルカが言うと、そのまま数人に押さえつけられる。 「お前をオンナにしてやるよ。 そしたら俺たちに逆らう気なんか無くなるやろ?」 「!?」 まだ性的なことなど何も知らなかったハルカは、 意味が分からず目を丸くする。 こいつらは何をする気なんだろうか? そう思っていると、 いきなり指を肛門にねじ込まれるように突っ込まれ 痛みに驚いた。 「何すんねん。」 「ここに俺らのを突っ込んでやるよ。」 「やめろ!」 脱がされたズボンを口に突っ込まれたあと 声を出せない状態にされる。 そのあとは抵抗もむなしく ハルカは10人余りの男たちから、嬲るように蹂躙された。 粘膜が裂ける痛みと、内臓への圧迫、 いつまで続くのか分からない屈辱的な時間は まるで永遠のように感じる。 意識を半分失いながら、 痛みで途中また、意識が復活するのを繰り返す。 内臓をえぐられるような痛みがようやく収まったと思ったら 奴らは下卑た笑みを浮かべながら去っていった。 血と汗と体液とハルカの吐しゃ物の匂いが 道場内に広がる。 “ようやく終わったか。” 奴らの拷問のような時間が終わった事を確認した後で ハルカはそのまま、ゆっくりと意識を失った。
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