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まご「……う、ここは?」
視界がグラグラ揺れている。初めての経験でたまらず地面に尻餅をついてしまう。
ずっと長い時間空を飛んでいて、今ようやく目的地に着いたような感覚だ。
まご「博士? いますか……?」
目を瞑りながら声をかけてみる。
なんじゃ? といういつもの陽気な返事が返ってこない。
揺れていた視界が治まるのを感じて、瞼をゆっくりと持ち上げた。
まご「……っ!? デカっ!!」
目を見開くほどのデカい何か。
今ままでの日本。いや、さっきまでいた地球には絶対に起こりえない現象が二つの瞳を照らし笑っていた。
まご「つ、……だ」
誰しもが産まれた時に祝福を受け。
誰しもが親しみ最後を見送られる。
それはーー
まご「月だ」
夜空を支配したデカい月。その月が赤く光り輝きながら静かに、僕を見下ろしていた。
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