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納得いったような、腑に落ちない様な、なんとも言えない状態で終わるこのやりとりは恒例だ。
地平線の向こうをぼんやり眺めているときも、強い風を浴びている時も、ここまでモヤっとした気持ちにはならない。
だだ、この瞬間だけは、いつも何か試されているような気がして嫌な汗が出る。どちらを選択してもすぐには終わらない不毛にも感じるこのやり取り。
しかしある時ようやく気づいた。赤と答えた時の方が比較的スムーズなことに。
もう俺は誰になんと言われようと赤を選ぶ。訳の分からない闘争心を燃やしながら今回も促された席についた。
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