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「ねえ、町本君は同じ色の夢ばかり見たことはある? 例えば、赤色の夢とか、あ、他の色でもあるかな?」
わたしは、思いきって聞いてみた。
「え、同じ色の夢ですか? ありませんね。何ですかそれは? 紅子さんは、同じ色の夢をよく見るのですか?」
「あ、まあね。そうだよね、やっぱり見ないよね、やっぱりわたしだけなのかな?」
少しだけ沈黙が続いたあと、
「そんな事はないと思いますよ」
と町本君は、わたしを励ますように言った。
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